<要旨>

信用金庫における地域振興支援の取組み

―地域と信用金庫双方が経済的メリットを享受している事例紹介―

 

 

キーワード

  地域振興支援、信用金庫、取組事例、社会的支援、経済的支援

 

視点

 

本中金総合研究所で開催した地域振興支援セミナーや地域振興支援実務研修を通じて、信用金庫ではボランティア的活動にとどまることなく、自金庫の収益力強化・経営健全化や信用力向上のためにも、面的・経済的支援の取組みを主体的・継続的に進める必要があると伝えてきた。

しかし、地域振興支援の面的・経済的な支援メニューは多様なものがあり、具体的な取組み策をイメージしにくいのではないだろうか。そこで本稿では、具体的な取組み策を検討する際の参考となるよう、面的な取組みを展開し、信用金庫や支援対象を含めた地域全体で何らかの経済的メリットを享受していると思われる5事例を紹介することとした。

さらに各信用金庫では、セミナーや研修受講後、自金庫での地域振興支援の取組内容や取組体制の構築・充実等を検討されているところもあるのではないだろうか。そこでこういった信用金庫の参考になるよう、本稿では最後に、事例を通じた示唆として地域振興支援の取組みの見直し・強化のためのポイントも整理した。

 

要旨

 

l         紹介する信用金庫は伊達信用金庫、稚内信用金庫、大地みらい信用金庫、アルプス中央信用金庫および摂津水都信用金庫の5金庫である。

l         成果を得ている信用金庫の共通点としては、イ.対象地域は本店所在地が中心、ロ.行政等とのパートナーシップ、ハ.トップがリーダーシップ発揮、ニ.地域特性に即して支援メニューを決定、ホ.目的が明確、ヘ.現状把握と将来俯瞰からスタート、などがあげられる。

l         成果を得るための課題としては、イ.組織的な位置づけの明確化(専担部署の設置・専任者の任命)、ロ.自発的な取組み、ハ.金庫全体への浸透がある。

l         取組み強化のためには、イ.金庫全体に周知させる、ロ.メリット追求の意識を持つ、ハ.対象地域は本店所在地で企業再生経験者が担当する、ニ.最初に地域環境の現状把握から始めることが必要であろう。

 

全文を見る