1.必要性が高まる中小企業の事業内容変革

 景気の長期低迷と経営環境の大きな構造変化の下で、新分野進出(新製品・サービス開発、新市場開拓、経営多角化)ならびに既存事業の縮小・撤退など新しい環境に対応した事業内容の変革による経営革新や収益基盤再構築の必要性が増している。

2.事業内容の変革は長期的な成長・発展に資する

 事業内容の変革は未知の分野への取り組みであり、情報の読み違いや試行錯誤が避けられず、失敗のリスクも小さくはない。しかし、困難を克服し成功すれば、@新しい環境に対応した事業内容の再構築、A収益基盤の強化、B新しい経営資源の蓄積と事業展開の幅の拡大、C社員の能力向上と社内活性化、など自社の長期的成長・発展に資する効果が期待できる。

3.新分野進出の成功のポイント

新分野進出の成功のポイントとしては、@進出分野の妥当性、A適正な進出のタイミング、B自社保有及び外部経営資源の有効活用、C社内一丸となった粘り強い取り組み、D日頃からのしっかりした事業運営の積み重ね、などがあげられる。特に進出分野については市場の成長性と当該市場での自社の競争力を分析し、設定した収益目標達成の蓋然性、社内の成功意欲の強さなどを総合的に検討し決定すべきである。

4.既存事業の円滑な縮小・撤退のポイント

既存事業の縮小・撤退のポイントとしては、@社長の決断力、A既存事業の見通しの正確な把握、B適正な縮小・撤退のタイミング、C公表時期などへの配慮、などがあげられる。特に縮小・撤退に伴うコスト負担と取引先や社員へのマイナスの影響の軽減や調整に配慮する必要がある。

5.取引先の事業内容変革に果たすべき信用金庫の役割

中小企業は、環境変化に対応してその存続と長期的発展のため事業内容の変革を進める必要がある。信用金庫は取引先に対して従来からの財務改善への助言・指導に加えて、必要に応じて外部資源も活用しながら各種情報提供や企業紹介などを行い、その円滑な推進を支援すべきである。

 

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